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05号 >

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タイトル: 滋賀県における在日ブラジル人女性の妊娠・出産・産後のケアに対する調査 (研究ノート)
その他のタイトル: Study of Maternity Care for Brazilian Residents in Shiga (Notes)
著者: 高橋, 里亥
古川, 洋子
正木, 紀代子
芦田, 美樹子
大林, 露子
キーワード: 在日ブラジル人女性
妊娠期
分娩期
産褥期の母子のケア
保鍵サービス
Brazilian residents
maternity care
health service
発行日: 2007/03/31
出版者: 滋賀県立大学人間看護学部
抄録: 背景 日本において在日外国人の単独移住が始まったのは1980(昭和55)年代である。近年、母国からの家族の呼び寄せなど定性化により家族の形態をもつ在日外国人が増加し、就職、結婚、出産、育児などの問題が浮かび上がってきている。法務省入国管理局2003(平成15)年末の外国人登録者数は、191万5,030人で、2002(平成14)年末に比べると6万3,272人(3.4%)と増加している。在日外国人登録者の中で今回研究の対象者となったブラジル人の割合が高い県は、静岡県50.3%、三重県45.1%に続き滋賀県は43.4%と全国で3番目に高い。そこで、本研究では、滋賀県における在日ブラジル人女性がより健康に周産期を過ごすための母子のケアについて調査し、その実態を明らかにすることにより、今後の母子ケアのあり方を探りたいと考えた。目的 滋賀県在住のブラジル人女性がより健康に周産期を過ごすための母子ケアの現状を妊娠期、分娩期、産褥期について調査し、今後の母子ケアを考察する。方法 滋賀県で妊娠、出産したブラジル人女性を対象に、日本で受けた周産期ケアに関してアンケート調査した。調査票は日本語のものをポルトガル語に翻訳しておこなった。本研究の実施では、協力の意向を得た医療施設と対象者に説明し、同意を得た。自記式であり、回答は郵送にて回収をおこなった。調査票のポルトガル語への翻訳は、滋賀県国際協会への依頼、協力による。結果 妊娠期では、初回診察の妊娠時期の平均は2.7ヶ月であった。受診施設は診療所を6名が選択し、通訳者はいなかったと回答していた。妊婦健診は外国語版テキストを母子健康手帳は母国語版を使用していた。分娩期では、初回出産者が多く、医療従事者の通訳者はいなかったが、出産時のサポーターの主軸は夫や家族であったといえる。バースプランの内容からみると、出産時の希望が聞いてもらえたことや、助産師が側にいて分娩期のケアをしたことが出産の満足に繋がっている。産褥期では、産後のケアや育児について9割が困っていないと回答している。その理由として、産後の相談場所として市町村6名、宗教施設3名、母国の出先機関、外国語のパンフレットを利用していた。結論 日本におけるブラジル人女性の妊娠、分娩、産褥のケアに対しては、言語の障壁や文化の違い、に戸惑いながらも出産のケアに対しては満足感をもっていた。育児では、母国語版の育児パンフレットを利用しており、母国に関わるコミュニティにより支えられていた。
NII JaLC DOI: info:doi/10.24795/nk005_057-071
URI: http://usprepo.office.usp.ac.jp/dspace/handle/11355/80
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