The University of Shiga Prefecture Repository >
人間看護学部・人間看護学研究科(School of Human Nursing/Graduate School of Human Nursing) >
紀要論文(人間看護学研究) >
17号 >

このアイテムの引用には次の識別子を使用してください: http://usprepo.office.usp.ac.jp/dspace/handle/11355/475

タイトル: 乳児の「泣き」への啓発活動を行う専門職の認識
その他のタイトル: Awareness of the crying of babies among professionals involved in activities to promote its understanding - An activity using educational material:“Stop crying,my baby!!”
著者: 古川, 洋子
濱野, 裕華
平岡, 千夏
キーワード: 乳児
泣きへの啓発活動
母子保健領域の専門職
認識
発行日: 2019/03/01
出版者: 滋賀県立大学人間看護学部
抄録: 目的 本研究では,乳児の「泣き」に関する啓発活動からみる,専門職の認識をもとに現状と課題を明らかにすることを目的とした. 方法 乳児の「泣き」に関する理解と対処行動の啓発活動を行っている専門職を対象に,乳児の「泣き」の理解と対処方法に関する啓発資料の利用状況と啓発活動に関する主観的体験についてインタビュー調査を行い,逐語録をKJ 法にて構造化した. 結果 対象者は13 名であり,年齢は平均37.31 歳であった.専門職種は,保健師10 名,助産師3 名,現職場の経験年数は,平均11 年であった.インタビュー結果から作成したラベルの合計は195 枚であった.専門職の認識行動の構造を示すと,「乳児の「泣き」への啓発活動を行う専門職の認識」の構造化として最終的に7 つのシンボルマークが抽出された.それらは,【「泣き」は母親を追い詰める要因となっていることを認識している】【指導の前には,母親の思いに共感することから始めている】【啓発資料は,指導に関する手軽なツールとなっている】【専門性を高めるための刺激となっている】【「泣き」と「虐待」の境目が難しいと認識している】【互いの指導に関する温度差を危惧している】【ネット情報を頼りにする母親像を懸念している】に統合された. 結論 専門職は,養育者に対する乳児の「泣き」の啓発活動において,「泣き」は養育者のストレスとなっていること,その「泣き」を意識する母親の思いに共感し,裏側に隠されている問題に目を向けることが重要であると認識していた.啓発資料を用いた指導は,指導する手軽なツールとなっていること,専門性を高めるための刺激となっている.しかし,母親の状況から「泣き」と「虐待」の境目の難しさを認識していた.指導を行っているなかで,指導者間の指導に関する温度差を危惧し,専門職間の情報共有や支援の標準化が必要であることを認識していた.その反面,気軽にSNS を利用している母親像に対し,懸念していた.児の「泣き」に関する指導を行うことで,育児不安の軽減に向けてそして,虐待予防に向けて,さらなる専門職の特性を生かした指導が求められる.SNS の利用を包含した指導の在り方を検討する必要があること示唆された.
NII JaLC DOI: info:doi/10.24795/nk017_087-094
URI: http://usprepo.office.usp.ac.jp/dspace/handle/11355/475
出現コレクション:17号

このアイテムのファイル:

ファイル 記述 サイズフォーマット
nk017_087-094.pdf1.41 MBAdobe PDF見る/開く

このリポジトリに保管されているアイテムは、他に指定されている場合を除き、著作権により保護されています。

 

滋賀県立大学図書情報センター - ご意見をお寄せください   DSpace Softwareについて