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タイトル: | 看取りまでの介護者の思いと在宅看護で望む支援(研究ノート) |
その他のタイトル: | Caregivers' feelings until end-of-life care and support they require for care at home |
著者: | 和田, 幸子 谷口, 里江 橋本, 陽子 大谷, 愛子 植村, 小夜子 |
キーワード: | 在宅介護 看取り 介護者 在宅支援 |
発行日: | 2016/03/31 |
出版者: | 滋賀県立大学人間看護学部 |
引用: | 人間看護学研究 |
抄録: | 背景 超高齢社会を迎えた日本において最期まで在宅療養ができ、そこで看取られる医療と福祉の体制強化が求められる。在宅介護と看取りを経験した介護者の支援の示唆を得ることは重要である。目的 看取り後の介護者にインタビューを行い、看取りまでの介護者の思いと在宅介護で望む支援を明らかにする。方法 対象者:在宅介護を経て看取りを経験した介護者10人。調査機関:2014年9月~2015年2月調査方法:インタビューガイドを用いた半構成的面接分析方法:逐語録を熟読し抽象度を高めた。カテゴリー化の際、分類とタイトルについては研究者間で繰り返し検討した。倫理的配慮 大津市民病院医療倫理委員会(受付番号198)の承認を得た。結果 介護者の思いと在宅介護で望む支援を示す124のコードから18サブカテゴリー、更に5カテゴリー【在宅介護・看取りに繋がる覚悟】【要介護者との絆】【一人ではない安心感】【正しい病状理解と症状コントロール】【看取り経験】が抽出された。考察 介護者の思いと在宅介護で望む支援の5つのカテゴリーの関係性は次のとおりである。【在宅介護・看取りに繋がる覚悟】【要介護者との絆】は、歩んできた歴史、介護の過程の中で培われてきた要介護者と介護者間の感情要因といえる。そして、【一人ではない安心感】【正しい病状理解と症状コントロール】には、介護者が在宅で望む支援要因が集約されていた。また、【看取り経験】は、前者と後者の共通部分であると考えられる。介護者の持ち備えている要介護者への感情と支援者による充実した在宅支援とが看取り経験に影響を及ぼすと考えられる。したがって、支援者はフォーマル支援の充実のみならずインフォーマル支援の更なる充実、介護者が外出可能な時間や夜間の休息を確保できる支援、更に要介護者が穏やかに療養でき安らかな死を求める死の質(Quality of death)の確保を念頭においた支援の充実が挙げられる。また、介護者や家族の真の思いを尋ねる時間の確保が在宅看取りを推進していく上で重要である。結論 看取りまでの介護者の思いからは、在宅介護・看取りに繋がる覚悟や絆のありようが関係し、看取り経験は、次の看取りや自身の最期の覚悟に繋がっていることが明らかとなった。そして、在宅支援で望む支援としては、フォーマル・インフォーマルを含めた支援者による充実した在宅支援、つまり介護するのは一人ではないとの思いと安心感が看取り経験に影響を及ぼすと考えられる。 |
NII JaLC DOI: | info:doi/10.24795/nk014_001-008 |
URI: | http://usprepo.office.usp.ac.jp/dspace/handle/11355/225 |
出現コレクション: | 14号
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