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13号 >

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タイトル: 看護学生の協同作業認識と大学生活の経験との関連性 (研究ノート)
その他のタイトル: Relativity with experience of joint work recognition and university life of student nurse (Notes)
著者: 米田, 照美
川端, 愛野
伊丹, 君和
清水, 房枝
発行日: 2015/03/31
出版者: 滋賀県立大学人間看護学部
抄録: 背景 協同作業認識を高めることは、将来、学生が社会人として働く上でも有益である。しかし、どのような経験をもつことが学生の協同作業認識を高めるのか明らかではない。今回、臨地実習の経験がほとんどない2年生と臨地実習をすべて終了した4年生の協同作業意識と大学生活における経験を調査した。そして、学生の協同作業意識と大学生活の経験(部活動、クラブ活動の経験、ボランティア活動の経験、アルバイト経験、家庭での生活経験)との関連性を検討した。 方法 1)対象者:A看護系大学の看護学生2年生67名、4回生53名。2)調査方法:平成26年7月。3)調査内容:(1)長濱・安永らの開発した協同作業認識尺度18項目、(2)属性:性別、部活・サークルの所属、希望職種、大学生活の満足度など。4)分析方法:SPSS19.0を用いた(Mann-WhitneyのU検定)。5)倫理的配慮:本調査の目的・内容、参加の自由、個人評価に不利益がないこと、守秘義務について説明し、同意と協力を得た。本調査は公立法人滋賀県立大学研究に関する倫理審査会の承認(第206号)を得ている。 結果 有効回答118部(回収率98%)。対象者数は118名、性別は、男性5名(4%)女性113名(96%)、学年は2年生65名(55%)、4年生53名(45%)であった。1)協同作業認識尺度の下位尺度の「個人志向」について、2年生が17.8±3.6(平均±SD)点、4年生が16.6±4.0点であり、2年生が4年生よりも有意に高かった(p<0.05)。2)全体では、協同効用の得点において、ボランティア活動有53名(39.3±3.6点)がボランティア活動無65名(36.9±5.7点)より、極めて有意に高かった(p<0.001)。3)全体では、互恵懸念の得点において、家族同居あり86名(4.9±2.0点)が家族同居なし32名(4.3±1.9点)より、やや高い傾向にあった(p<0.1)。全体では、協同効用の得点において、家の手伝いをしている61名(38.8±4.0点)が、家の手伝いをしていない57名(37.1±5.7点)より、有意に高かった(p<0.001)。 考察 1.学生は、ボランティア活動、家庭生活の経験を通し、促進的な相互依存関係の中で協同する経験を積み重ね協同効用を高めている可能性が考えられる。2.下位尺度の「個人志向」において、2年生が4年生よりも有意に高いのは、大学入試など競争的関係な学習環境が経験の新しいこと、4年生は、臨地実習での協同学習経験の影響を受けていることが否めない。今回の調査結果からは、ボランティア活動・家庭生活の経験が臨地実習などの大学教育の経験との相乗効果により、学生の協同作業認識を高めている可能性が考えられる。
NII JaLC DOI: info:doi/10.24795/nk013_029-034
URI: http://usprepo.office.usp.ac.jp/dspace/handle/11355/215
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