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13号 >

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タイトル: 地域診断に関する学生の理解度の検討 : 実習前後の比較から (研究ノート)
その他のタイトル: The analysis of comprehension about community diagnosis : comparative study of practice (Notes)
著者: 馬場, 文
飯降, 聖子
小林, 孝子
小島, 亜未
川口, 恭子
キーワード: 地域診断
コミュニティ・アズ・パートナーモデル
理解度
発行日: 2015/03/31
出版者: 滋賀県立大学人間看護学部
抄録: 背景 地域診断は保健師の重要な技術として位置づけられている。そのため、保健師教育において地域診断の基礎的な学習を行わせることは、欠かせないものとなっている。 目的 地域診断学習の有効な教育方法を検討するために、実習前後における理解度の変化を明らかにすることを目的とした。 方法 A大学看護学部68名の学生を対象に、自己記入式質問紙調査を実施した。調査は、同一の調査内容で、地域看護論実習前・実習後の2回実施した。調査内容は、「地域診断方法の理解度について(6項目)」、および「コミュニティ・アズ・パートナーモデルの地域アセスメント領域に基づく地域に対する理解度について(12項目)」である。分析は、1)各質問項目に対する4段階の評価1:そう思う、2:まあそう思う、3:あまり思わない、4:思わない、について実習前と実習後の別にそれぞれの回答者数を単純集計し、割合を求めた。2)各質問項目の実習前群と実習後群とを比較し、理解度の中央値の有意差について、Mann-WhitneyのU検定を行った。3)各質問項目について、個々の学生の実習前と実習後の理解度の変化を比較した。同一学生の4段階評価の回答について、実習前後の評価を差し引き、その有意差について、Wilcoxonの符号付順位和検定を行った。4)前述2)3)の分析は、SPSS Statistics 20を用いて行った。 結果 調査票の回収数は66名(回収率97.0%)であった。 地域診断方法の理解度について(6項目) : 全項目において、実習前から実習後の評価は有意にプラスに変化していた。コミュニティ・アズ・パートナーモデルの各構成要素に基づいた対象地域の理解度について(12項目):12項目中11項目の質問において、実習後の理解度が有意にプラスに変化していた。唯一、"地域の「生活習慣」の特徴がわかった"、の項目では有意差が認められなかった。実習後の評価が低下した割合が比較的高い項目は、1位地域の「経済」の特徴がわかった(22.7%)、2位地域の「生活習慣」の特徴がわかった(16.6%)、3位地域の「安全と交通」の特徴がわかった(15.2%)、4位地域の「保健医療と社会福祉」の特徴がわかった(12.1%)であった。 結論 地域診断方法の理解度、およびコミュニティ・アズ・パートナーモデルの各構成要素に基づいた対象地域の理解度について、実習をとおして概ね理解が進んでいることが確認された。理解が進んでいない項目については、情報をアセスメントし、それらの関連性を検討できる力量、さらに生活実態との関連性を推測できる力量を、地域診断の学習過程、特に地域看護論実習において育成する必要性が示唆された。
NII JaLC DOI: info:doi/10.24795/nk013_059-070
URI: http://usprepo.office.usp.ac.jp/dspace/handle/11355/210
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