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タイトル: | がん手術後リンパ浮腫患者へのグループ化支援介入研究 (研究ノート) |
その他のタイトル: | Group support intervention for patients with lymphedema after cancer surgery (Notes) |
著者: | 臼井, 香苗 星野, 明子 奥津, 文子 桂, 敏樹 |
キーワード: | がん術後リンパ浮腫 セルフケア グループ化支援 介入研究 |
発行日: | 2012/03/31 |
出版者: | 滋賀県立大学人間看護学部 |
抄録: | はじめに われわれは、在宅でのセルフケアを必要としているリンパ浮腫患者を対象に、セルフケア継続のたあのモチベーション維持を目的として、グループ化のための支援を行っている。本報では約3年間にわたる支援によって得られた介入の効果について報告する。 方法 A大学医学部の「女性の心とからだの相談室 (リンパ浮腫セルフケア相談) 」の来所者62名を対象に、文書にて本会開設を呼びかけ、参加を募った。会は2008年6月から2~5ヵ月毎に開催し、毎回の初参加者に対して調査票を配布した。調査の際には、口頭と文書でグループ設立の趣旨を伝え、自記式質問紙を配布して回答を依頼した。調査項目は、1) 基本属性 (年齢、性別、同居家族の人数、日常生活の協力者等) 、2) リンパ浮腫に関する情報 (発生原因、経過年数、発生部位等) 、3) 本人のもつ患者ネットワークの有無、4) グループ参加の効果 (話をすることができたか、共感をもてたか、抑うつ尺度CES-D等) である。グループ介入は2~5ヵ月ごとで、平日の午後2時間程度実施した。内容は二部構成で、前半は開催者がセルフケアに関する講習や実技、情報提供を行い、その後10名程度のグループで交流会 (茶話会) を実施した。また、日々のセルフケア継続のたあにオリジナルのセルフケア手帳を作成し、各参加者に提供した。参加者の自主性を促すため、会の名称や次回開催時期等に関しては、参加者に一任した。 結果と考察 初回調査の参加者は24名、平成23年末時点で中間調査の参加者は11名、最終調査は5名であった。参加者は全員女性で、平均年齢は62.2歳であった。約90%が下肢のリンパ浮腫を有しており、本会出席前には全員患者ネットワークをもっていなかった。初回調査と最終調査の比較では、すべての参加者のCES-D得点が低下し、また、なんらかのセルフケアを実施すると回答した者が増加した。特に、弾性着衣は、最終調査の時点で全員が使用していると回答していた。さらに、人の話を聞いて役立った、気持ちを共有することができたと回答した人の数の増加も確認された。個別の発言としては 「これまではずっと一人で悩んできた」 「共有すること自体が心の支えになっている」 といった話があり、グループに参加することの有効性をそれぞれに感じていることが明らかになった。 |
NII JaLC DOI: | info:doi/10.24795/nk010_077-083 |
URI: | http://usprepo.office.usp.ac.jp/dspace/handle/11355/160 |
出現コレクション: | 10号
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