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10号 >
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タイトル: | 先輩看護学生参加型の看護技術演習における協同学習への取り組み (研究ノート) |
その他のタイトル: | Participation of senior students in nursing skill seminar as a trial for cooperative learning (Notes) |
著者: | 米田, 照美 伊丹, 君和 松宮, 愛 中西, 佳子 西久保, 奈央子 |
キーワード: | 看護教育 看護技術 協同学習 |
発行日: | 2012/03/31 |
出版者: | 滋賀県立大学人間看護学部 |
抄録: | 目的 協同学習法は認知心理学の状況認知アプローチの一つであり、学生間の相互作用が学習への理解・意欲・動機づけを高めることが報告されている。看護教育においても協同学習法の学習効果が国内で報告されているが、先輩看護学生が後輩看護学生の技術演習に参加する協同学習法の報告はない。今回、従来の教員主導型演習との比較によって、先輩看護学生参加型演習 (以後、先輩参加型という) の有効性を検討した。 方法 1.対象者 : A看護系大学の看護学生1年生60名と4年生8名。2.調査方法 : 自己記入式質問紙調査。平成22年12月、1年生の看護技術演習「清拭」を2回に分けて実施した。 (1回目 : (1) 教員主導型演習、2回目 : (2) 先輩参加型演習) (1) (2) の各演習終了後に1年生を対象として質問紙調査を実施した。先輩参加型演習の事前準備として、教員から4年生に対して看護技術・知識の伝達を行い、役割分担などを打ち合わせした。 (2) の演習当日には、教員による講義・実演後に、学生間で技術練習 (協同学習) を実施した。1年生10名に対し4年生1~2名が技術指導を担当した。教員は巡回して、4年生への指導支援を行った。3.調査内容 : 「看護技術の理解」「疑問の解決」「指導・助言の活用」「学習意欲」「演習の楽しさ」など10項目 (5件法) と自由記述欄より構成。5.分析方法 : (1) (2) の比較をSPSS16.0 for Windowsを用いて、ノンパラメトリック検定 (Wilcoxon符号付き順位検定) を実施した。 結果 1.有効率は100%であった。質問項目の得点平均値±SDは、「看護技術の理解」 (1) 教員主導型3.07±1.12点 (2) 先輩参加型3.97±0.58点、「疑問への質問」 (1) 3.48±0.98点 (2) 4.22±0.74点、「疑問の解決」 (1) 3.47±0.93点 (2) 4.20±0.66点、「看護技術への学習意欲」 (1) 2.98±0.95点 (2) 4.55±0.57点であり、教員主導型より先輩参加型のほうがp<0.001で有意に高かった。また、「指導・助言は役立ったか」 (1) 4.55±0.80点 (2) 4.83±0.38点、「演習の楽しさ」 (1) 4.27±0.71点 (2) 4.60±0.56点であり、教員主導型より先輩参加型のほうがp<0.05で有意に高かった。「看護技術への自信・関心」、「演習での緊張」では有意差が見られなかった。 考察 先輩参加型演習は、従来の教員主導型演習と比較して、1回生の看護技術への理解や学習への動機づけ・意欲向上に効果があったと考えられる。 |
NII JaLC DOI: | info:doi/10.24795/nk010_043-049 |
URI: | http://usprepo.office.usp.ac.jp/dspace/handle/11355/154 |
出現コレクション: | 10号
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