DSpace コレクション: 2013-03-31
https://usprepo.office.usp.ac.jp:443/dspace/handle/11355/150
2013-03-312023-10-27T08:05:13Z救命救急センターにおいて看護師が認識する仕事に対する他者からの承認 (研究ノート)
https://usprepo.office.usp.ac.jp:443/dspace/handle/11355/182
タイトル: 救命救急センターにおいて看護師が認識する仕事に対する他者からの承認 (研究ノート)
著者: 本田, 可奈子
抄録: 目的 看護師に対する他者からの承認は、職務満足と関連することが示されている。救命救急センターにおける看護師の仕事に対する「承認」の内容から、救命救急センターで看護師が認識する承認の特徴を明らかにする。 方法 救命救急センターの勤務経験が3年以上の看護師で、事前に研究の承諾が得られた20名に半構成的質問紙を用いた面接調査を行った。調査内容は、職場の他者から仕事で認められることで自己を肯定的にとらえることが強化され、仕事に対して動機づけられたこと、及び性別・年齢・看護経験年数・救命救急センターでの看護経験年数・職位の個人的要因とした。分析は、面接内容から逐語録を作成し、看護師が認識する他者からの「承認」の内容を抽出し、コード化・カテゴリー化した。また分析にあたってはスーパーバイズを受けた。研究対象者への倫理的配慮は、研究の参加は任意であること、収集したデータは研究のみに使用し匿名性を保証した。A大学研究倫理審査委員会の承認を得て行った。 結果 対象者は6ヵ所の救命救急センターに従事する看護師19名で、男性3名、女性16名であった。年齢は27歳一44歳、看護師経験年数は6年一22年、三次救急医療経験年数は4年一20年、職位は主任が5名、看護師が14名であった。調査より「承認」に関して41個のコードが抽出され、機能的にサブカテゴリー・カテゴリー化した結果14のサブカテゴリー、5つのカテゴリーに分類された。『上司からの信頼と尊重」は【上司が尊重してくれる】などのサブカテゴリーで、『後輩からの信頼」は【後輩が自分を目標にしてくれる】【後輩がこころを開いてくれる】などのサブカテゴリー、『同僚からの承認と受容」は【同僚が受け入れてくれる】などのサブカテゴリー、「先輩からの承認と受容」は【先輩が自分の成長を認めてくれる】のサブカテゴリー、『医師からの信頼』は【医師が仕事でたよりにしてくれる】などのサブカテゴリーで構成された。 考察 他者からの承認のコードの中で上司や同僚、医師からは仕事に対する承認が、後輩からは自分に心を開いてくれること、先輩からは成長を認めてくれることなど職場の人間関係によって特徴的な承認の内容が見られた。また、一番コードが多かったのは上司からの承認と、後輩からの承認のコードであった。これは、看護師の仕事に対する動機づけに上司の承認が重要な因子であるとともに、後輩からの承認は客観性と仲間として情緒的な安定を後輩から求めていると考えられた。2013-03-30T15:00:00Z移乗動作におけるボディメカニクス活用の評価 : 改良した学習教材を用いた動作時前傾姿勢・ひねり角度分析から
https://usprepo.office.usp.ac.jp:443/dspace/handle/11355/183
タイトル: 移乗動作におけるボディメカニクス活用の評価 : 改良した学習教材を用いた動作時前傾姿勢・ひねり角度分析から
著者: 伊丹, 君和; 安田, 寿彦; 春日, 照之; 米田, 照美; 松宮, 愛; 大久, 保恵子
抄録: 背景 看護師の職業性腰痛は深刻である。前報では, 我々が開発したボディメカニクス学習教材の継続活用が, 看護動作時の姿勢改善および意識向上に有効であることが示唆された。しかし, 上体が前傾している状態でのひねり動作は腰部負担をより増加させることが示されている。また, 看護者の腰部負担は, ベッドメーキングのほか, ベッドや車椅子への移乗, 体位変換など, さまざまな看護動作に起因する。このような中, ひねり角度計測機能も加えたボディメカニクス学習教材に改良することは, 看護・介護者の腰部負担改善により貢献できると考える。 目的 本研究は, 移乗動作におけるボディメカニクス活用について, 看護学生を対象に, 改良した学習教材を用いた動作時前傾姿勢・ひねり角度の分析から検証することを目的とした。方法 2012年3月, 改良した学習教材を用いて, 移乗動作におけるボディメカニクス活用について, 動作時前傾姿勢・ひねり角度の分析から検証した。対象は, 研究の趣旨に賛同が得られた看護学生計28名とした。 評価方法は, 対象者に姿勢計測センサを装着した後, 2設定(学習教材非活用, 学習教材活用)で, ベッドから車椅子への移乗動作を行つた。分析は, SPSS16.0 for Windowsを用いて Wilcoxon の符号付き順位検定を行い, 本学習教材活用の有無による前傾姿勢・ひねり角度から検証した。 また, ボディメカニクス活用への意識調査を実施し, 改良した学習教材の機能およびボディメカニクス活用における意識について評価した(5件法)。 結果 移乗動作時の姿勢角度を検証した。その結果, 前傾姿勢では, 学習教材非活用の動作25.78±6.57°, 学習教材活用の動作18.37±4.17° と有意に姿勢改善した。同様に, ひねり角度でも7.05±4.02° から5.34±3.04° に有意に改善を認めた。 また, 学習教材の機能評価では, 前傾姿勢・ひねり角度のグラフ表示機能が4.78±0.51点と高得点を示し, ボディメカニクス活用意識も本学習後向上した。 結論 改良したボディメカニクス学習教材の活用は, 移乗動作において前傾姿勢・ひねり角度を改善させ, ボディメカニクス活用への意識向上に有効であることが示唆された。; Background Occupational low back pain is a serious issue among nurses. In a previous study, we demonstrated the effectiveness of continued application of our originally developed body mechanics learning materials with regard to postural improvements and increased awareness during nursing activities. However, twisting motions when the upper body is leant forwards increases the burden on the lower back and these motions are often performed during various nursing activitie s, including bed-making, transferring patients to beds and wheelchairs, and changing the body position of patients. Revision of the body mechanics learning materials to include additional functions to measure twist angle would contribute to reducing the burden on the lower back of nurses and caregivers. Objective his study analyzed leaning forward posture and twist angles during patient transfer activities in order to verify the efficacy of applying body mechanics based on the revised learning materials. Methods The study was conducted in March 2012. Posture sensors were fitted to 28 nursing students who consented to participate, and leaning forward posture and twist angles were measured while performing bed-to-wheelchair transfers according to conventional methods and while applying the revised learning materials . Wilcoxon signed rank test was performed using SPSS 16. 0 for Windows in order to analyze differences in leaning forward posture and twist angles based on the application or non-application of the revised learning materials. An awareness survey was also conducted regarding subjects' awareness of body mechanics application and the functions of the revised learning materials ( 5 -point rating scale). Results Significant improvements were observed for leaning forward posture and twist angles during the patient transfer activity while applying the revised learning materials compared to conventional methods (leaning forward posture angle: 18. 37 4. 17° vs. 25. 78 6. 57° , respectively; twist angle: 5. 34 3. 04° vs. 7. 05 4. 02° , respectively). Evaluation of the functions of the learning materials revealed that the graph display function for leaning forward posture and twist angles received high scores (4. 78 0. 51) and that awareness of body mechanics application also increased following introduction of the revised learning materials. Conclusion Application of the revised body mechanics learning materials improved leaning forward posture and twist angles during patient transfer activities and was effective for increasing awareness of body mechanics application.2013-03-30T15:00:00Zボディメカニクス学習教材を用いる個別学習が看護学生にもたらす効果 (研究ノート)
https://usprepo.office.usp.ac.jp:443/dspace/handle/11355/184
タイトル: ボディメカニクス学習教材を用いる個別学習が看護学生にもたらす効果 (研究ノート)
著者: 川端, 愛野; 大久保, 恵子; 米田, 照美; 伊丹, 君和; 安田, 寿彦
抄録: 背景 看護者の腰痛は、離職者防止の観点からも深刻な課題となっている。腰痛予防の方法として看護動作時のボディメカニクス活用が推奨されるが、ボディメカニクスの知識や技術、認識不足のために多くの看護者が日常業務の中で腰部負担の大きい動作を行っているのが現状である。また、看護学生の腰痛発生率の高さも指摘されており、就職前の看護学生に対する早期の腰痛予防対策が求められている。 目的 前報 (伊丹ら、2011) では、看護動作におけるボディメカニクス活用技術向上を目指して学習教材を開発し、医療現場に勤務する看護師を対象としてその有効性を検証した。本研究では、本学習教材を用いる個別学習を看護学生に促し、その効果を検討した。 方法 1. 本学習教材の概要:腰部に負担がかかる危険な前傾姿勢角度をリアルタイムまたは再生時に表示する。腰部にかかる関節モーメントの算出などから前傾姿勢における危険角度を40°、注意角度を30°と定め、設定角度に近づくと警告音が発生する。 2. 2012年7~8月、本研究の趣旨に賛同が得られた59名の学生を対象とした。最初にベッドメーキング動作について本学習教材を活用した「ボディメカニクス活用」についての一斉演習を実施した。次いで、本学習教材を利用して個別学習ができるような環境を設定した。すなわち、学生が空き時間を利用して自由に個別の学習が行えるようにした。約2週間の個別学習期間を設けた後、技術チェックを行った。また、腰痛自覚率を調査するとともに、本学習教材に対する機能評価、意識調査を実施した。分析にはSPSS16.0 for windowsを用いてWilcoxonの符号付き順位検定を行った。 結果 本学習教材を用いた個別学習を学生に課したところ、個別学習前後で「日常生活における腰痛の自覚」の項目が平均2. 4±1. 4から2. 0±1. 2へ有意に減少した (P<0. 01) 。また、個別学習の回数と技術チェック項目の関係を分析したところ、「膝を屈曲して腰を落とす」「体をひねらない」「しわがない」「中心線がベッドの中心にある」の4項目との間に正の相関がみられた。 結論 本学習教材を用いる個別学習は、看護学生のボディメカニクス習得に貢献し、腰痛の要因である前傾姿勢の改善に有用である可能性が示唆された。2013-03-30T15:00:00Zワシントン大学 (医学部) エンドオブライフ教育の現状 : 慢性期ケア・クラークシップ・カンファレンスに参加して (活動と資料)
https://usprepo.office.usp.ac.jp:443/dspace/handle/11355/185
タイトル: ワシントン大学 (医学部) エンドオブライフ教育の現状 : 慢性期ケア・クラークシップ・カンファレンスに参加して (活動と資料)
著者: 糸島, 陽子; 前川直美; 奥津, 文子; ベッカー, カール
抄録: 背景 日本では、学部生に対するエンドオブライフ教育はトピックス的で、教員の力量に左右されることが多く、多職種が協働した教育を実践している大学は少ない。 目的 ワシントン大学(医学部)のエンドオブライフ教育の紹介をとおして、日本のエンドオブライフ教育の改善案を検討する。 内容 同大学の慢性期ケア・クラークシップは、老年医学コース、リハビリテーション医学コース、慢性疹痛コース、緩和ケアコースの4コースに分かれ、4週間の実習を行っていた。実習前に、コミュニケーションに関する講義、模擬患者とのコミュニケーション演習、患者との医療面接を取り入れていた。実習後は、学生が体験した感情を大切にしながら語る場を設け、学生自身で体験の意味づけが行えるよう教員が発問を重ねていた。また、いっでもオンライン上に掲載されているエンドオブライフに関する情報を入手して自己学習ができるリソースがあった。 結論 実践的なコミュニケーション演習や、学生が体験した感情を表出することは、学生自身が体験を意味づけ、エンドオブライフケアの概念を整理していく上で重要である。また、オンライン上に実習内容や学習内容を掲載することは、主体的に学習に取り組め、学習効果は高い。2013-03-30T15:00:00Z